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GPSポスティングでも不正は防げない

ポスティングでGPSを持たせるのが今流行っています。しかしながら配布員が大量にいる在宅配布タイプのポスティングでは1人が500枚しか配らないなどあって実施が現実的ではない会社も多くあります。

携帯電話にアプリ型で導入すれば良いなどクライアント様はおっしゃいますが、携帯電話の充電費用はいくらかかるのか?使用するデータ量はどのくらいかかるか?など説明して回るのは困難です。

配布した金額よりデータ使用量が増えて追加料金がかかってしまう、知らないうちに起動して移動記録がとられる、「監視はやめろ」などマイナンバー並に嫌がられます。

会社は「配布員を守るため」など言いますがそもそも疑ってくる時点で信頼関係は崩れてしまいます。正直大多数の配布員はGPSは持ちたく有りません。なぜなら配布していても記録がとれていないことが割とあるからです。未配達を疑われたエリアでGPSがとれていない場合でも現地ではチラシが配布されている場合があります。マンションの写真も証拠で残してる配布員もいます。

GPSは人工衛星で記録をしています。雲が分厚いとき、電磁波が発生したとき、高いビルの近く、細い道の軒下では記録は残りません。また携帯電話など端末の調子が悪いと記録がとれないものですしアプリの電源が落ちてしまうことも多々あります。携帯電話のGPS精度も設定で変えることができるので高性能モードにしてあげて欲しいのです。

状況証拠としてGPSが記録がない、クレームが発生したとなれば配布員が疑われます。弊社では2台のGPSと携帯電話を持たせる場合もあるくらいでGPSを信用していません。

GPSはあくまで抑止力です。持っていても配布しない人間は多数います。ある会社で起こったのは会社がGPS絶対主義だったため配布員はGPSの記録だけをとりに歩いている配布員がいて後々ばれました。配布はワンルームマンションだけ配布してあとは適当に歩いた軌跡を記録するだけになっていたそうです。GPSは歩いてるだけと配布している軌跡は慣れている人間が見れば分かります。GPS絶対主義も考え物です。

弊社では市役所の毎月の広報誌を配布していますから分かることですが未配布の場合はすぐばれます。市民から問い合わせが入りますので配っているかどうかはGPSが無くても分かるものです。逆にGPSで軌跡がとれていても配布されていないと問い合わせがあれば再配布することになります。。GPSがあっても意味が無いのです。

弊社でのGPSの使い方は本人が配布漏れがないかどうか携帯電話の地図で確認するためのものです。GPSをすべて提出しろなんて言えば配布員との信頼関係が壊れます。同じ配布員が長く続けている場合は配布員を信じることも大事です。真面目に配布している配布員は問い合わせもそもそもほとんど入らないもので未配達の理由もすぐに分かります。

GPSアーティストみたいな方もいます。きれいに配布できてると思うからGPSの軌跡を見て欲しいと言ってくるものもいます。

オプションでGPSが支給される必須の案件であればリアルタイムGPSと個人のGPSを同時に使用します。貸していただいたGPSを弊社は信用しません。GPSアプリのトラブルが多いのが分かっていますから。つかいなれたアプリでないとトラブルは絶対に起こります。

配布員というのはアプリにログインするだけでも一苦労です。携帯電話の操作に不慣れなものが多いのです。いつものアプリでないと使えないのです。

GPSは持っていても不正は発生します。不正は発覚します。GPSを持っていなくても不正をしない人はしません。問い合わせで分かります。

不正をする人間はGPSを持っていても不正をします。

配布員とのコミュニケーションをしっかりとれているかが重要です。

人間なので皆悩みがあります。何かがきっかけで思いもよらないことをしてしまうことがありますので人間同士のコミュニケーションが大事だと思います。

弊社の場合は「GPSを見て欲しい。この配りにくいエリアを苦労して配ったんだぜ!」と自慢する人間が多いのですがクライアント様の方でGPS絶対主義には陥らないでならないで欲しいですね。新たな不正が生まれてしまいます。